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2022年8月22日月曜日

ドライブ・マイ・カー 日本 2021年

 監督:濱口竜介

脚本:濱口竜介 大江崇允

撮影:四宮秀俊

音楽:石橋英子

出演:西島秀俊 三浦透子 霧島れいか 岡田将生 パク・ユリム ジン・デヨン


ドライブ・マイ・カーは、とても「わかりやすい」物語。


時系列が行ったり来たりすることも無く、

立ち直り、再生がテーマとなっている。


何が何を比喩しているのかも「わかりやすい」。


ドライブ・マイ・カーは村上春樹の短編小説を原作にしているが、

喪失からの立ち直り、その過程にある出会いと過去と向き合う自問自答、

という村上春樹テイストを、しっかりと味合うことができる。


見えなかった、見ようとしなかったことに向き合い、

苦しくても辛くても、その傷や罪を受け入れて生きていく。

やがて、その人生が幕を下ろすまで。


更には「演技論」も盛り込まれていて面白い。


テキスト(脚本)を繰り返し繰り返し読み込むことで、

セリフを覚えるのではなく自分のモノにしていく。

役の言葉ではなく自分の言葉にしていく。


そうすることで、まずは役者の間に何かが生まれ、

次に、それを観る人に届けようとすることで、

観る人との間にも何かが生まれる。


それが「伝わる」ということであり「わかりやすい」にもつながる。

観る人を作品に引き込み、作品に没入させる。


つまり、村上春樹テイストと演技論、

その2つの要素を見事にリンクさせたのがドライブ・マイ・カーであり、

3時間という長さを感じさせない良作に仕上がっている。


2019年11月22日金曜日

名前 2018 日本

監督:戸田彬弘
脚本:守口悠介 道尾秀介(原案)
撮影:根岸憲一
音楽:茂野雅道
出演:津田寛治 駒井蓮 勧修寺保都 松本穂香 内田理央 西山繭子 筒井真理子

偽りが無い自分、偽りが無い人生、
本当の自分、そういうものが、本当にあるのだろうか。

自分が何者であるか、というのは、
他者との相対的な人間関係の中にあって、
多くの場合で「本当の自分」と表現しているものは、
「そうなりたい自分」なのではないだろうか。


2019年11月18日月曜日

青の帰り道 2018 日本

監督:藤井道人
脚本:藤井道人 アベラヒデノブ
撮影:石塚将巳
音楽:岩本裕司
出演:真野恵里菜 清水くるみ 横浜流星 森永悠希 戸塚純貴 秋月三佳 冨田佳輔 工藤夕貴 平田満

とてもストレートな、
若者たちの群像劇。
青春後の話なので、青春ムービーではない。
あるあるであるが故に、
共感性は、とても高いと思う。
ただ、共感性の高さ=良い映画、良い作品、
という事ではないのが難しいところ。


2019年10月10日木曜日

寝ても覚めても 2018 日本/フランス

監督:濱口竜介
脚本:田中幸子 濱口竜介
撮影:佐々木靖之
音楽:tofubeats
出演:東出昌大 唐田えりか 瀬戸康史 山下リオ 伊藤沙莉 田中美佐子


恋愛物語ではないような気がする。

結局、麦を選ぶのか、亮平を選ぶのか、というのは、
朝子がどのような生き方を、人生を選ぶのか、という事であって、
麦と亮平、どっちの方が好きなのか、という事ではないと思うから。

つまり、安定を選ぶのか、そうではないのか、という選択。


2019年7月17日水曜日

SUNNY 強い気持ち・強い愛 2018 日本

監督:大根仁
脚本:大根仁
撮影:阿藤正一 橋本桂二
音楽:小室哲哉 
出演:篠原涼子 広瀬すず 小池栄子 ともさかりえ 渡辺直美 池田エライザ 三浦春馬 リリー・フランキー 板谷由夏 山本舞香

『SUNNY』という作品の魅力は、
若かりし頃を懐かしく想う、という部分と、
あの頃の友情をもう一度、という部分。
それはオリジナルの韓国版がそうなので、
当然、それをリメイクした日本版にしても同じ。

2019年3月16日土曜日

blank13 2017 日本

監督:齊藤工
脚本:西条みつとし
撮影:早坂伸
音楽:金子ノブアキ
出演:高橋一生 松岡茉優 斎藤工 神野三鈴 佐藤二朗 リリー・フランキー

まず思ったのは、リリー・フランキーが演じる、
どうしようもないお父さんが、
家族を捨てて失踪し、
そのお父さんが亡くなって葬式が行われる、
というストーリーなので、
タイトルが表示されるまでの30分間ぐらい、
そのお父さんがどういう人だったのか、
お父さんが失踪してからも、
どれだけ家族が苦労したのか、
という事が描かれるのだが、
ハッキリ言って、その部分が長過ぎるかと。


2018年11月18日日曜日

ナラタージュ 2017 日本

監督:行定勲
脚本:堀泉杏
撮影:福本淳
出演:松本潤 有村架純 坂口健太郎

二面性と対比というものが、
とても上手く描かれている作品だと思う。

有村架純が演じる工藤泉は、
不幸であったり理不尽なことがあっても、
報われない恋にズルズルと引きずられていながらも、
それでも生き続けたり、
それには完全に引きずられない強さも持っている。


2018年11月6日火曜日

彼女がその名を知らない鳥たち 2017 日本

監督:白石和彌
脚本:浅野妙子
撮影:灰原隆裕
出演:蒼井優 阿部サダヲ 松坂桃李 竹野内豊

阿部サダヲが演じる佐野陣治が、
竹野内豊が演じる黒崎俊一に何かしたのではないか、
という展開に入った時に、
きっと真実は違うのだろうな、と察してしまうと、
何となく結末は見えてしまうので、
そこにもう1つ工夫があると良かったのかなと思う。

2018年10月15日月曜日

ふきげんな過去 2016 日本

監督:前田司郎
脚本:前田司郎
撮影:佐々木靖之
出演:小泉今日子 二階堂ふみ 高良健吾

二階堂ふみの作品としては、
『ほとりの朔子』と似たような雰囲気だったが、
まどろっこしいがアップテンポの会話と、
シュールな笑いが面白い作品となっている。

2018年10月11日木曜日

ザ・サークル 2017 アメリカ

監督:ジェームズ・ポンソルト
脚本:ジェームズ・ポンソルト デイヴ・エガーズ
撮影:マシュー・リバティーク
出演:エマ・ワトソン トム・ハンクス

未来の超高度管理(監視)社会=ディストピア、
という題材は、かなり昔からSFの世界では描かれ続けてきた。

ディストピアになってしまう原因は大別して2つ。


2018年9月4日火曜日

IT/イット“それ”が見えたら、終わり。 2017 アメリカ

監督:アンディ・ムスキエティ
脚本:チェイス・パーマー ゲイリー・ドーベルマン キャリー・フクナガ
出演:ジェイデン・リーバハー ビル・スカルスゲールド

ホラーテイストのジュブナイル作品。
『スタンド・バイ・ミー』にホラーの要素を付け足したもの、
あるいは、ホラーテイストの『スタンド・バイ・ミー』、
と表現すれば、ほぼ間違い無いと思う。


2018年3月13日火曜日

サクラダリセット 前篇・後篇 2017 日本

監督:深川栄洋
出演:野村周平 黒島結菜 平祐奈 及川光博

小説は未読だが、アニメは鑑賞済み。
アニメを観た限りでは、とても独特な世界観の作品であるし、
セリフも多く、SF的というより哲学的な、
詩的な会話劇であるとも言えるので、
実写映像化するのに向いている作品とはあまり思えなかった。


2018年3月9日金曜日

きょうのキラ君 2017 日本

監督:川村泰祐
出演:中川大志 飯豊まりえ 平祐奈

殴ったら退学になるので真似しないように。
陰キャなのにスカート短くないか?
前髪短いのは可愛いけど。
てか、陰キャじゃなくて、あざといキャラにしか見えない。
ニノンていう名前も。


2018年2月20日火曜日

ゴースト・イン・ザ・シェル 2017 アメリカ

監督:ルパート・サンダーズ
出演:スカーレット・ヨハンソン ビートたけし 桃井かおり

世界的に高い評価を得た漫画(アニメ)が原作だけあり、
それに対する高いリスペクトも感じるし、
1億ドル以上と言われている制作費をかけて作られただけあって、
漫画(アニメ)原作の実写化作品としては、
かなりクオリティの高い方だと思う。


2018年2月4日日曜日

デジャヴ 2006 アメリカ

監督:トニー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン ポーラ・パットン

おそらく最初はこう。
犯人(オースタッド)が爆弾で船を爆破。
ATF捜査官であるダグが捜査。
同じくATF捜査官でありタグの相棒であるラリーが、
爆発に巻き込まれて死んだことを知る。
ダグがタイムウインドウによる捜査に加わる。
ダグは爆発を予告するメッセージを紙に書いて過去の自分に送れば、
爆発を阻止できる、ラリーを救える、と考える。
しかし、メッセージを読んだのは過去のダグではなく過去のラリーとなってしまい、
一人で犯人(オースタッド)を捕まえに行ったラリーは殺されてしまう。


2018年2月2日金曜日

疾風ロンド 2016 日本

監督:吉田照幸
出演:阿部寛 大倉忠義 大島優子 ムロツヨシ

東野圭吾のベストセラー小説を映画化した作品。
東野圭吾作品の映画化作品では、
広末涼子が可愛かった1999年の「秘密」、
堤真一の犯人役が凄かった2008年の「容疑者Xの献身」、
物語の先見性に驚いた2015年の「天空の蜂」、
という3作品が個人的には良かったが、
この「疾風ロンド」はハズレ側の作品だったかなと。


2018年1月30日火曜日

虐殺器官 2017 日本

監督:村瀬修功
出演:

2009年に34歳という若さで早逝した、
伊藤計劃(いとう けいかく)の2007年のデビュー作をアニメ化した作品。
但し、伊藤計劃が残した長編3作を全て映像化するという、
企画「Project Itoh」の作品としては、
「虐殺器官」はその最後の3番目の作品となっている。
内容というのは、近未来SFで、
9・11後の世界を予見的に描いている。


ハーモニー 2015 日本

監督:なかむらたかし マイケル・アリアス
出演:

2009年に34歳という若さで早逝した、
伊藤計劃(いとう けいかく)の2008年の2作目をアニメ化した作品。
世界を滅ぼしかけた「大災禍」と呼ばれる出来事を経て、
超高度管理社会を作り、平和を創り出した世界。
しかし、その事に疑問を抱いた少女たちが現れ・・・、という話。


屍者の帝国 2015 日本

監督:牧原亮太郎
出演:

2009年に34歳という若さで早逝した、
伊藤計劃(いとう けいかく)の2009年の3作目をアニメ化した作品。
但し、伊藤計劃が残した長編3作を全て映像化するという、
企画「Project Itoh」の作品としては、
「屍者の帝国」はその最初の1作目の作品となっている。


2018年1月19日金曜日

17歳のエンディングノート 2012 イギリス

監督:オル・パーカー
出演:ダコタ・ファニング

ダコタ・ファニングが演じる余命幾ばくもない17歳の少女と、
その少女に関わる人々の9ヶ月間を優しい雰囲気で描いた作品。