2017年12月18日月曜日

まほろ駅前狂騒曲 2014 日本

監督:大森立嗣
出演:瑛太 松田龍平

第1作目の「まほろ駅前多田便利軒」、
テレビ版の「まほろ駅前番外地」、
そして、映画としては2作目、映像シリーズとしては3作目となる、
「まほろ駅前狂騒曲」。つまり本作。


2017年12月5日火曜日

マッチスティック・メン 2003 アメリカ

監督:リドリー・スコット
出演:ニコラス・ケイジ サム・ロックウェル アリソン・ローマン

潔癖症などの精神疾患に悩まされている詐欺師の男。
しかし、娘と再会し・・・、というストーリー。


キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 2002 アメリカ

監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:レオナルド・ディカプリオ トム・ハンクス エイミー・アダムス

実話をベースにしているそうだが、
内容はファンタジーだと言える。


2017年11月30日木曜日

リップヴァンウィンクルの花嫁 2016 日本

監督:岩井俊二
出演:黒木華 綾野剛 Cocco

里中真白の母親が突然脱ぎだすシーンが、
一番の感動ポイントだった。
娘の人生、娘の存在、それを最後まで理解できなかった、
それを最後まで理解してあげられなかった母親の苦しさ、怒り、嘆き、
その全ての感情がそこにあった。


2017年11月27日月曜日

花とアリス 2004年 日本

監督:岩井俊二
出演:鈴木杏 蒼井優

嘘から始まる恋愛って、
そもそも恋愛ってお互いに相手に幻想を見るというか、
そもそもお互いに相手に幻想を見せるというか、
そしてそこから、
だんだんと相手の本性が見えるようになった時に、
あるいは、
相手に本当の自分を見せた時に、
それでも好きでいられるかどうか、
それでも好きでいてくれるかどうか、
という事がポイントなんだと思う。


2017年11月20日月曜日

リリイ・シュシュのすべて 2001 日本

監督:岩井俊二
出演:市原隼人 忍成修吾 伊藤歩 蒼井優

確かに、こういう14歳たちもいるだろう。
何かを一歩間違えてしまえば、あるいは、運が悪ければ、
こういうダークな経験をしてしまう14歳もいるだろう。
但しそれは、一部の14歳たちのリアルであって、
全ての14歳たちのリアルではないと思う。


2017年11月17日金曜日

Love Letter 1995 日本

監督:岩井俊二
出演:中山美穂 豊川悦司 酒井美紀 柏原崇

探偵ナイトスクープが元ネタなのは有名な話だと思うが、
それにしてもストーリーが秀逸だなと。


2017年11月14日火曜日

のぞきめ 2016 日本

監督:三木康一郎
出演:板野友美 白石隼也

六部(お遍路さんのようなもの)を殺して財を成していた一家が住む村があり、
そこの村へ行くと「のぞきめ」に祟られてしまう。
そして、その祟りを鎮めるために少女が生贄になっていた、
という事なのだが、
おそらく、「祟りを鎮めるために少女が生贄になっていた」、
という部分は四十澤想一という男の嘘であり、
「のぞきめ」はその生贄になった少女で、
その少女の無念を晴らしてあげれば大丈夫である、
と思わせて板野友美が演じる三嶋彩乃を再び村へ行かせ、
実はやはり殺された六部の少女の祟りであった「のぞきめ」に三嶋彩乃を殺させる、
そして、今度は三嶋彩乃が二代目「のぞきめ」になって終わり、
という話だと思う。


2017年11月9日木曜日

デッドプール 2016 アメリカ

監督:ティム・ミラー
出演:ライアン・レイノルズ モリーナ・バッカリン

正直、マーベル映画はお腹いっぱい気味で、
ヒーローらしくないヒーローも目新しいわけではないし、
見た目もスパイダーマン+忍者タートルズのような感じで、
面白くなかったわけではないが、
やはりマーベル映画はお腹いっぱい気味。
それでも、まだまだマーベル映画は大ヒットしていて、
その人気の根強さを感じる。


2017年11月8日水曜日

アデライン、100年目の恋 2015 アメリカ

監督:リー・トランド・クリーガー
出演:ブレイク・ライヴリー ミキール・ハースマン

恋愛ドラマというのは、
当然、身分差だったり、
ライバルの登場であったり、
戦争などで引き裂かれたり、
という障害が無ければドラマにはならないのだが、
この作品ではそれが、
歳を取らないで100年間生き続け、
そうであることを隠し続けなければならない、
という事。


スポットライト 世紀のスクープ 2015 アメリカ

監督:トム・マッカーシー
出演:マーク・ラファロ マイケル・キートン

第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した作品。
この作品の優れているポイントは2つ。


2017年11月5日日曜日

ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 1992 アメリカ

監督:デヴィッド・リンチ
出演:カイル・マクラクラン シェリル・リー

日本でも大ヒットしたTV版「ツイン・ピークス」の映画版で、
TV版では明確に示されなかったローラ・パーマーの死の謎が解き明かされている。
つまり、ツイン・ピークスのエピソード・ゼロ。
日本ではそうでもなかったが、アメリカでは、
なかなかローラ・パーマーの死の真相に迫ることがなかったTV版は、
視聴率が低迷して打ち切りになった、
という事情があったようで、
それを受けての映画版というのは、
かなり明確にローラ・パーマーの死の真相が描かれている。


2017年11月3日金曜日

ぼくは明日、昨日のきみとデートする 2016 日本

監督:三木孝浩
出演:福士蒼汰 小松菜奈

愛美の世界に高寿は存在していない。
そして、高寿の世界にも愛美は存在していない。
まずはそこを認識しないと、こ
の話は理解できないかなと。
で、この話は、
5歳の時の愛美が両親に連れられて高寿の世界へ行き、
35歳の高寿に命を救われる、
という事からスタートする。
なぜ35歳の愛美が5歳の高寿を救けたのがスタートではないのかと言えば、
愛美は高寿の世界へ行けるが、
高寿は愛美の世界へ行けないから。


2017年11月1日水曜日

ブレードランナー ファイナル・カット 2007 アメリカ

監督:リドリー・スコット
出演:ハリソン・フォード ルトガー・ハウアー ショーン・ヤング

1982年に最初の「ブレードランナー」は公開されたが、
後にいくつかの別バージョン(再編集版)が作られ、
2007年に作られたファイナル・カット版が文字通り最後のバージョンとなる。

ブレードランナーは、SF、サイバーパンク、ディストピア、
それらのジャンルの元祖あるいは代表作と言われている。

簡単に言うとストーリーは、
4人の反逆レプリカントをハリソン・フォードが演じるデッカードが追う、
というもの。


テラフォーマーズ 2015 日本

監督:三池崇史
出演:伊藤英明 武井咲 山下智久 山田孝之 小栗旬 菊地凛子

同名のベストセラーコミックを実写映画化。良かったのは火星で巨大な人型生物へと進化したゴキブリたちの造形や動き。逆に、虫の能力を得て変身し戦う人間たちの造形や動きはイマイチだったかなと。SFではあるが、細かいサイエンス的な部分よりも、ファンタジーというか、まさにマンガ的な戦闘やキャラクターたちを楽しむ作品だと思うので、そういう部分では良かったと思う。ただ、戦闘の部分や、CG、演技、音楽、という部分は、もう少し頑張ってもらいたかった。その部分のセンスがイマイチだった。

HK/変態仮面 2013 日本

監督:福田雄一
出演:鈴木亮平 清水富美加

パンティをかぶるとスーパーヒーロー変態仮面に変身するという、書いていても恥ずかしくなるギャグ漫画の実写化だが、とりあえず、変態仮面や偽変態仮面を演じた鈴木亮平と安田顕はよく頑張ったなと。ちなみに、内容はと言えば、深夜のテレビ東京のドラマでやれば人気が出たかな、という感じ。

2017年10月31日火曜日

ピンクとグレー 2015 日本

監督:行定勲
出演:中島裕翔 菅田将暉 夏帆

個人的には、好きな女優さんである小林涼子(ごっちの姉役)と夏帆が出ていたので、そして、世の中の女子的には中島裕翔と菅田将暉が出ているので、という事で成立してしまう映画だった、あるいは、だと思うのだが、そこを省いて考えた場合には、あまり面白い映画ではなかったなと。前半部、なんかベタな感じだなと思いながらも、青春モノだからそんなもんだと思いながら見ていたのだが、それは意図的だったのだなと後半部で納得できた。ただ、前半部と後半部、どちらが面白かったのかと言えば、それは前半部で、親友同士でありながら、芸能界で売れた人と売れなかった人、そこを中心に描いているのかと思えば、芸能界の裏みたいなものを描いてるような、しかし、真相はそこではなかった、みたいな、ちょっと内容がとっ散らかっていたかなと。

黒崎くんの言いなりになんてならない 2016 日本

監督:月川翔
出演:中島健人 小松菜奈 千葉雄大

少女漫画系のラブコメとしては王道であるような気がする。黒王子と白王子の設定とか、モテなかったヒロインがその2人にモテモテとか、ちょっといじめられたりとか、親友と三角関係になるとか。そういうラブコメの普遍的な設定やストーリーに、壁ドンとか、耳噛みとか、キスシーン多目とか、今時な胸キュン要素を付け足した、という感じ。という事で、中島健人、小松菜奈、千葉雄大、この3人の魅力がほぼ全てという感じだった。

僕だけがいない街 2016 日本

監督:平川雄一朗
出演:藤原竜也 有村架純

大人気コミックの実写映画化作品。何か周囲で事件が起きると、それを解決する(防ぐ)まで時間が繰り返し巻き戻ってしまう、リバイバルという現象が起こる主人公。そして、母親、好きな人、小学生時代に虐待されていた少女、その3人を救い、連続小学生殺害事件を解決する、というストーリー。個人的には、母親もしくはヒロインにもリバイバル現象が起こり、最後は主人公も救われる結末にすると面白かったかなと。

2017年10月29日日曜日

何者 2016 日本

監督:三浦大輔
出演:佐藤健 有村架純 二階堂ふみ 菅田将暉 岡田将生 山田孝之

カッコ悪くても良いから、という事ですよね。むしろ、カッコつけているほうがカッコ悪い、作中の言葉で言い表せば、むしろ、カッコつけているほうが、寒い、痛い、という事ですよね。ただ、むしろそこは本人たちの問題ではなく、そうである事を肯定してくれる人が周囲に存在しているのか、または、そうである事を肯定してくれる社会であるのか、という事の方が問題であると思う。それから、やはり人には向き不向き、得手不得手があって、バンドをやっていたが世渡り上手な菅田将暉が演じる神谷光太郎と真面目な有村架純が演じる田名部瑞月は会社員向き、芸術家肌の佐藤健が演じる二宮拓人と岡田将生が演じる宮本隆良はフリーランスのクリエイター向き、意識高い系の二階堂ふみが演じる小早川理香は通訳や弁護士など向き、であるように感じたから、必ずしも企業に就職して会社員になる事だけが社会人になる事でも自立する事でも正しい生き方でもないと思う。どちらかと言えば、この作品は、就活を描いているというよりも、人生の岐路に立つ若者の内面の在り様を描いていると思うが、やはり題材に就活を選んでいるので、そのあたりにも示唆されるものがあったら、もっと良い作品になったかなと思う。

2017年10月28日土曜日

ミュージアム 2016 日本

監督:大友啓史
出演:小栗旬

やや過剰ではあったが、小栗旬の演技は良かったと思う。ただ、猟奇殺人犯がテンプレなキャラだったのと、グロい殺され方もそれがあまりに過ぎるとリアリティを喪失してしまって、あるいは、感覚が麻痺してしまって、コメディになってしまう、という部分がマイナスだったかなと。もちろん、それが自分の身に起こったらと考えれば、やはり強い恐怖は感じるが、手口や見た目のグロさを追求するよりも、やはり心理的な怖さを追求した方が良いと思う。

2017年10月27日金曜日

君が踊る、夏。 2010 日本

舞台は高知県。よさこい祭りと病気の野上香織の妹の話を絡め、溝端淳平が演じる寺本新平の成長、そして、その寺本新平と木南晴夏が演じる野上香織の恋の行方を描いている。強いインパクトのある作品ではないが、とても綺麗に巧く作られており、なかなか良い作品だった。この映画の魅力の1つは、やはり野上香織を演じた木南晴夏だと思う。多くのドラマや映画で主役をやるような十代や二十代の女優さんたちと比べると地味な印象ではあるし、正直、そこまですごい可愛いとか美人とかではないのだが、木南晴夏には「何かいい」という不思議な魅力がある。この映画ではそんな木南晴夏の魅力が全開(バラエティ的な面白さだけは無かったが)で、それだけも個人的には観る価値があった映画だった。

書道ガールズ!! わたしたちの甲子園 2010 日本

書道パフォーマンス甲子園を題材にした青春ムービー。成海璃子が主演の他、桜庭みなみ、森本レオ、宮崎美子、などが出演している。アンジェラ・アキの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の歌が印象に残る作品だった。ストーリー展開としては青春ムービーの王道で、この手の作品が好きな人には最後まで観られる作品だと思う。

怒り 2016 日本

監督:李相日
出演:渡辺謙 妻夫木聡 宮崎あおい 森山未來 松山ケンイチ 綾野剛 広瀬すず

何に対する「怒り」だろうか? 不公平であったり不条理であったりする世の中に対する怒り? 人を信じられなかったことに対する怒り? 信じていた人に裏切られてしまったことに対する怒り? 但し、どれに対する怒りであったとしても、むしろその時に起こる感情は怒りよりも「嘆き」なのではないかと思うし、登場人物たちの最後の「叫び」や「慟哭」も、やはり「怒り」よりも「嘆き」であるように感じた。
そして、ストーリーや演出、構成にも不満を感じた。1つには、「怒り」がテーマであると最初からわかっているので、真犯人は誰か、という事に対し、それほど興味を持てない部分。もちろん、気にはなるし、それがストーリーを最後まで引っ張っているのは確かだが、結局、最後に犯人がわかっても、そのことに重要さを感じられないし、そもそも、ミステリー的な構成になっていないので、そういう意味では騙された気分になる。
それから、妻夫木聡と綾野剛のBLな濡れ場であったり、広瀬すずがレイプされるシーンであったり、そういうもので話題性を作り出そう、インパクトを作り出そう、というのがあからさまで、テーマ性を考えた時に、絶対に映像として、シーンとして描かなければならないシーンではないし、むしろ、テーマ性の邪魔になっていたと思う。更には、感情の爆発、怒り、嘆き、という事の表現が、泣き、叫ぶ、そして、大音量のBGMと、あからさまでストレートすぎるところがあり、逆に冷めてしまうところがあった。

探偵ミタライの事件簿 星籠の海 2016 日本

監督:和泉聖治
出演:玉木宏 広瀬アリス

ずっと説明ゼリフを聞かされている感じ。御手洗のキャラがテンプレ。しかも、脳科学者、という設定が活かされていない。広瀬アリスが演じる小川みゆきが完全にいらないキャラ。海流を考えればどこから死体が流れて来ているのか分かる、それから、死んでいない、あるいは、軽症の被害者が実は加害者なのではないか、というのは天才じゃなくても考えられるレベル。水竜の正体が潜水艇のようなものであるのも簡単に想像できてしまう。登場した瞬間に吉田栄作が演じる槙田邦彦が黒幕(真犯人)だと分かってしまう。村上水軍やら忽那水軍やら星籠という潜水艇やら、結局、事件とはあまり関係無い。最後、要潤が演じる小坂井准一が星籠(潜水艇)をぶつける展開は、ギャグとしか思えない。唯一良かったのは、黒田刑事を演じた小倉久寛で、それだけが救いだった。

溺れるナイフ 2016 日本

監督:山戸結希
出演:小松菜奈 菅田将暉 重岡大毅 上白石萌音

テイストがバッラバラ。出雲を連想させる浮雲という地名。鳥居がある泳いではいけない海。神さん。授業中にちょろっと出てくるイザナギノミコトの話。菅田将暉が演じる長谷川航一朗(コウ)の神話的な造形。お面を付けて踊る神楽。そして、水の中のシーンなど、映像(ビジュアル)は幻想的なテイスト。しかし、物語は、都会から田舎に来た美少女が、ミステリアスで野性的な、つまり、ちょっと特別感のある少年と出会い、というベタな青春ラブストーリー。ある事をきっかけにその恋愛が上手くいかなくなったり、ヒロインに思いを寄せる別の男の子とのエピソードがあったり、という要素もベタな青春ラブストーリー。更には、コウを壊し、重岡大毅が演じた大友勝利も振り回し、熱狂的なファンの1人がストーカーになって2回も夏芽をレイプしようとした挙句に最後は自殺したり、小松菜奈が「渇き」という作品でも演じた悪魔的な美少女のテイストも望月夏芽にはあり、とにかく様々なテイストがごっちゃまぜ。他にも、二次元の世界では流行りのドS男子のテイストがコウにあったり、いわゆる高校デビューした女友達的なあるあるが上白石萌音が演じる松永カナにあったり、コウと夏芽がほぼ終始シリアスなのに対し、大友はほぼ終始コメディ的であったり、メインテーマの曲は幻想的なのに、挿入歌はポップな感じだったり、とにかくテイストがぐっちゃぐちゃ。ラストも、神話的であり、青春ラブストーリー的であり、シリアス的であり、コメディ的であり、というのを、とりえず全部詰め込んで、という感じだった。従って、観終わった時の感じとしては、同時に日本食もイタリア料理もフランス料理もその他の国の料理も食べてしまって、結局は、あまり美味しくなかった、という感じ。17日間という短い撮影期間の中で、「溺れるナイフ」という原作の大枠をベースにしながら、とにかく「~的」なものを「瞬間的な美学」を追求して感性の赴くまま撮り、それを何とか観られる作品として編集して完成させたのかな、という印象だった。つまりは、無理があった作品、という事かなと。