脚本:浅野妙子
撮影:灰原隆裕
出演:蒼井優 阿部サダヲ 松坂桃李 竹野内豊
阿部サダヲが演じる佐野陣治が、
竹野内豊が演じる黒崎俊一に何かしたのではないか、
という展開に入った時に、
きっと真実は違うのだろうな、と察してしまうと、
何となく結末は見えてしまうので、
そこにもう1つ工夫があると良かったのかなと思う。
例えば、真実について、
最後までハッキリとは描かず、
当然それは視聴者にとっても、
たぶんそうだったのではないか、というぐらいにしておいて、
そして、蒼井優が演じる北原十和子と佐野陣治も、
何となく真実は察しながら、
しかし、お互い、そのことには触れず、
そのまま2人で暮らしていくとか、
そういう展開や結末であった方が良かったかなと思う。
蒼井優と阿部サダヲという、
演技力が確かである2人が主演なので、
ミステリーやサスペンスとしての吸引力はそこそこだが、
最後まで観客を引っ張り続ける魅力はある作品だったと思う。
クズ男を演じた竹野内豊と松坂桃李も、
語弊があるかもしれないが、ピッタリの役だったと思う。
ただ、やはり、結末の部分について、
何かもう1つひねりやどんでん返しのアイデアであるとか、
前述したような描き方の工夫であるとか、
そういうものがあると、もっと良かったのではないだろうか。
佐野陣治の最後のセリフも、何か不自然だと感じるし、
彼がとった最後の行動も、何か腑に落ちない。
もちろん、佐野陣治も破滅型の人間で、
おそらく、いつかはそうしたかったのかなと思うが、
1つの物語の結末としては微妙だったなと。
0 件のコメント:
コメントを投稿