脚本:チェイス・パーマー ゲイリー・ドーベルマン キャリー・フクナガ
出演:ジェイデン・リーバハー ビル・スカルスゲールド
ホラーテイストのジュブナイル作品。
『スタンド・バイ・ミー』にホラーの要素を付け足したもの、
あるいは、ホラーテイストの『スタンド・バイ・ミー』、
と表現すれば、ほぼ間違い無いと思う。
子供たちが直面している現実的な恐怖がイメージ化したもの。
その街に棲む子供喰いの悪魔あるいはモンスター。
どちらのか、というより、そのどちらでもあるのだと思う。
ホラーというのは、そういうものであることが多い。
少年少女たちだけの冒険、少年少女たちの成長物語、
そして、アメリカの閉鎖的で寂れた田舎町を舞台にした、
不思議で怖い物語。
それが『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』という作品。
ピエロ(クラウン)の姿をした悪魔であるベニーワイズ。
ベニーワイズは27年周期で活動する。
またそれは子供たちにしか見えない存在であり、
ベニーワイズと遭遇した子供たちの多くは殺されてしまう。
しかし、生き残って街を出た者は必ず成功し、
ベニーワイズの記憶も忘れてしまう。
勝つ方法は恐怖に打ち勝つこと。
恐怖に打ち勝てば立派な大人になれる。
それぞれの子供たちは、弟を失ってしまったトラウマ、
暴力的な親、子供から大人になる身体の変化、
過保護な親、人種差別、過剰な期待を押し付ける親、
イジメ、などから受ける恐怖に苦しんでいる。
そして、それに打ち勝ち、ベニーワイズを倒すのだが、
この物語には第二章があり、
続きは2019年の9月に公開が予定されている。
それは大人になった子供たちが再びベニーワイズを倒す物語。
子供たちにはホラー映画として、
大人たちには昔懐かしいジュブナイル映画として、
1990年のテレビ版『IT』と同じく、
スティーブン・キングの世界を堪能できる作品となっている。
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